ローコストで合理的な設計ルールとは?




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こんにちは、アールプラスハウス長岡のアールです(^o^)

 

これまでこのウェブマガジンでは、断熱性能や気密性能、間取り、長持ちする家づくり、注文住宅の魅力など、家づくりのあれこれをたくさんお伝えしてきました。特に、住宅の性能を考えることの大切さを、強調してきたつもりです。

 

性能のいい家は、暮らしやすく、長持ちし、省エネで経済的、健康にもよい影響を与えてくれます。でも、例えば窓のサッシのグレードを上げたり、断熱性能の効果が高い断熱材を使ったり、住宅の性能を上げて快適な住まいを手に入れようとすれば、それだけお金がかかります。

 

今回は、性能のいい家をできるだけ低価格でつくるにはどうすればいいか。そのアイディアをご紹介しようと思います。

 

(1)ルールを設けることで、コストダウンできる

 

注文住宅の家づくりには無駄が多いというのは、以前お話しした通りですが、そのコストアップ要因をしっかり見直すことで、価格を抑えられると私は考えています。

 

ではそのコストアップ要因とは何なのか。ひとつは、資材の価格。そしてもうひとつが、設計の問題です。資材については、メーカーからの直接仕入れなど、流通経路を見直すことでコストダウンが可能です。通常の家づくりであれば、部材の供給は資材メーカーから現場まで、商社や問屋など様々な中間業者を経由しますが、それを、メーカーからの直接仕入れにしてしまえば、中間マージンを削減することができるのです。

 

そして、設計について。これは、「自由に設計できる」という注文住宅の利点の裏側というか、自由度が高いことの弊害でもあるのですが、自由度が高ければ高いほど、お金がかかる、という現実があります。オーダーメイドだから当たり前といえば当たり前なのですが、ここに一定のルールを設定し、「ある程度の規制の中のオーダーメイド」とすることで、実はけっこうコストダウンが可能になるのです。早速、実例を挙げてみましょう。

 

 

(2)合理的な構造ルール

 

設計上のルールをまず設けて住宅を設計し、その上でオーナーの希望の優先順位に沿って予算の範囲内で自由度をプラスしていく、という家の建て方が、合理的なコストダウンを可能にします。

 

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例えば、1階と2階の部屋の仕切りの位置。上の図の左側のように、1階と2階の間仕切りの位置が同じ場合は、梁は小さくて済みます。でも右側のように、1階と2階の間仕切りの位置がずれると、構造上、それを受ける梁は大きくならなければいけません。どちらがコストがかからないかといえば、当然左側の梁が小さい方です。合理的な構造ルールというのは、こういうことなのです。

 

 

(3)標準サイズとモジュールのルール

 

資材を無駄にしないこと、資材を加工する手間賃をできるだけ抑えることも、コストを削減するために有効です。

 

そこで意識したいのは、住宅建材の標準的な寸法にできるだけ寄り添うこと。例えば部屋のサイズを決めるときには、910mmをひとつの単位として、縦横の大きさ(長さ)をその倍数にすることです。また、天井の高さは同様に2,400mmを標準とすることです。

 

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この910mm、2,400mmという数字は、建材メーカーが様々な場面で、商品で、標準としている寸法です。すなわち、住宅においてもっともよく使われる寸法。ですから、住んで不便を感じるということはまずありません。

 

例えば、10cm刻みで自由に設計ができるけど資材を無駄にする高額な家と、91cm単位でしか大きさを変更できないけれど、資材をフルに使えるお得な低価格の家、性能が同じだった場合、どちらがよいでしょう。10cm刻みで自由に設計することに、はたしてどれだけの価値があるでしょう。

 

このように、ちょっとしたサイズのルールを決めて、資材の無駄を省くだけで、ずいぶんとコスト面で違いが出てくるのです。

 

 

(4)職人さんが工事をしやすい=短納期でスムーズに

 

設計ルールでもうひとつ意識したいのが、実際に家を建てる現場の職人さんたちの作業効率です。複雑な工事や急な変更があると、その分手がかかり、当然、コストもかかります。

 

職人さんに無駄な作業をさせないこと、そして、綿密に工事計画を練り上げることで、余分な費用負担を生じさせないことが可能です。一般的な工事現場では、基礎工事、建て方工事、内装工事のそれぞれの期間の間に、予備日を設けているのが通例です。ご近所に、「あれ?もう建ったと思ったけどなかなか完成しないみたいだな…」という建築中の家、ありませんか? 着工から引き渡しまで、すべてがスムーズにいくとは限りません。だから、余裕を持たせた工期を設定するのです。

 

でも、工事の期間が長ければ長いほど、人件費がかかるのです。そこで、「余計な作業をしなくてもいいように」あらかじめ設計することで、工期を短縮し、コストダウンが可能になる、というわけです。

 

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自由度の高い家に住みたいんだ!もっと自由に設計させてくれ!と思う方も多いでしょう。確かに、それも注文住宅の魅力のひとつです。ただ、それは予算的に問題がなければ、という話。もしも「できるだけローコストで性能のいい家を建てたい」と思うのであれば、今回ご紹介した「設計ルール」を意識した家づくりが有効ですよ。

 

以上、今回はローコストで合理的な設計ルールについて、でした!